TOKYO Bunjinga 涼風献上文人画展

文人画が絶滅して久しい。だが、嘗て文人画は文芸における豊かな歴史と絵画における質高い可能性を秘めていた。ならば、学び直してみようと旧知の絵描き連中に呼びかけ、文人画研究会を立ち上げた。まずは、源流を温ね、中国文人画のスタンダードを築いた元末四大家(黄公望、王蒙、倪瓚、呉鎮)に倣うことから始めてみた。その成果がここに揃った。「絶滅危惧絵画」ぐらいにまでなっていれば、涼風も吹こうというもの。
さて・・・夕焼館長・野地耕石

夕焼館長・野地耕石は美術評論家・野地耕一郎氏の俳号。まずは自らが文人となって画家たちを鼓舞してくれたようだ。

初日の今日は、氏を囲んで文人画のレクチャーと画家達が挑んだ倣・元末四大家
扇子の論評が熱く展開された。

挑む画家達は、大学教授(!)も含むキャリア40年のベテラン達。展覧会に当たって野地氏から、宋元・明清・江戸と時代を区切って各時代の文人画を学ぼうと3年越しの計画を伺った。

何せ絶滅危惧種の文人が描く絵が文人画である。文人は詩を詠み、琴を奏で、世を憂い、酒を友と酌み交わしつつ、絵を描くのだ。あまりにも遠い道のりに呆然としつつも、やはり筆を持つ方がたは畏れをしらない。
野地氏の故宮名品・列品解説の講義を受けながら、描きにくい扇子用紙にそれぞれの倣・文人画を描いたのが本展である。

この後、漢詩や自賛用書道の研究会も次々と開かれるとのこと。
文人への道は今、端緒が開いたばかりーこの初心を是非ご覧いただきたい。

開催日時

2019.6.14(金)〜22(土)12:00〜19:00
日曜〜18:00 最終日〜17:00

入場料
会場
柴田悦子画廊
公式ウェブサイト
http://shibataetsuko.com/wp/?p=11617
備考
住所
〒104-0061 東京都中央区銀座1-5-1 第三太陽ビル2階
お問い合わせ
03-3563-1660
shibataetsuko@bd.wakwak.com
http://shibataetsuko.com/wp

詳細はこちら

関連記事はありません。